サザエさんの作品No.

最近「サザエさん」本編のデジタル制作化が目に付いた方も多いと思いますが、同時に「作品No.」が不自然に飛んでいるのも話題になっているようです。ちょっと調べてみました。

放送日 パート 作品No. 制作No. 制作
13/01/06 A 6720 6906 セル
13/01/06 B 6719 6890 セル
13/01/06 C 6721 6872 セル
13/01/13 A 6892 6892 デジタル
13/01/13 B 6885 6885 デジタル
13/01/13 C 6894 6894 デジタル
13/01/20 A 6891 6891 セル
13/01/20 B 6713 6879 セル
13/01/20 C 6728 6889 セル
13/01/27 A 6888 6888 セル
13/01/27 B 6897 6897 セル
13/01/27 C 6898 6898 セル
13/02/03 A 6901 6901 セル
13/02/03 B 6908 6908 セル
13/02/03 C 6904 6904 セル
13/02/10 A 6909 6909 デジタル
13/02/10 B 6922 6922 デジタル
13/02/10 C 6887 6887 デジタル

というわけで、作品No.の飛びは、「作品No.=制作No.」の統一を図ったためのようです。「作品No.」はご存じ、サブタイトルコールの画面に表示されているやつです。一方の「制作No.」は放送では表に出てこない数字ですが、制作時の管理にはこちらが使われているようです。例えば、脚本の冊子(中古で買ったやつです)には制作No.が書かれていますし、放送予定表なども制作No.で表示されています。


作品No.はほとんど欠番なしに放送されていたように思いますので、100以上の番号の差は、人知れず消えていったボツ作品を意味するのかもしれません。「あずきちゃん」「クッキングパパ」などの100話を超える大作では、制作マテリアルを見ても、制作番号と話数は微妙に前後して違ったりしているのですが、「サザエさん」の場合はちょっと極端でした。
ともかく、デジタル制作移行を機に、この紛らわしい違いを解消しようとしたのが、今回の作品No.の飛びだったのだと推測しますなお、作品No.とセル、デジタルの区別は無いようです。また、作画スタッフの名前を見てもセルとデジタルの区別はつかないですね。
デジタル化の流れは仕方ないと思いますが、トレス線がガタガタして汚いのだけは改善してほしいなと思っています。「サザエさん」のセル画はハンドトレスで、セル画を見ると非常に線が美しいんです。セル制作でも結局撮影で影が出て、最終的にはそんなにきれいとは言い難いですが、色やノイズよりはあの線が失われるのがいちばん気になるところです。