「あずきちゃん」第25話 トモちゃん祭り

西野美容室に来たトモちゃんが芦野さんのような髪形に!

KTKでただ一人成果の出ないトモちゃんは、思いあまってイメチェンを図りますが、あずきとかおるは必死に制止します。「トモちゃんは地味だからいい」という、あずきの意見には賛同せざるを得ません。昔、職場にいた黒髪メガネの女性が、茶髪コンタクトにしてきたときの落胆を思い出してしまいました。

あずきはKTK憲章の第1条に従い、勇之助の協力を求めますが、勇之助はそんなのホットケーキとばかりの冷たい態度です。


しかし、意外なことがきっかけになりました。まことが黒板の「八王子」を「八玉子」と読んでしまったことで、目が悪いのではないかと気になります。雪室さんは昔の脚本誌のインタビュー記事で、自宅が八王子と答えていたので、八王子は地元ネタですね。また、ある意味得意の「玉子」ネタでもあります。
トモちゃんのメガネを借りたまことは、案外メガネが似合います。女の子のメガネを借りてかけるっていうのは、ちょっとフェティッシュな感じです。偶然なのか狙っているのかはわかりませんが、かおるちゃんのメガネ姿も見れました。

メガネを外したトモちゃんは、いっそう地味な感じですが、ステキです。

まことといっしょに眼鏡屋に行くことになったトモちゃんは、初デートということで着せ替え人形状態になります。ここでようやくAパート終了。謎のトイレネタも挟みつつ、たった10分とは思えない濃密な内容です。

トモちゃんのアイキャッチも作ってほしかったな。大幅寝坊したまこととようやく合流し、トモちゃんは初デートに向かいます。寝坊して行けなかったから明日あやまるとか、何時間待っていたかわからないとか、携帯電話のない時代はたしかにそんな感じでした。

まことの希望で、横浜の眼鏡屋に行きます。この眼鏡屋の視力検査表は、どうもJIS T 7309に準拠していないようです。

横浜ベイエリアを歩いている途中、ホテルの前で、まことは「ちょっと休んでいこう」と誘い、トモちゃんは動揺しますがついて行ってしまいました。まことの目的は…

フロントで働いている、離婚した母親の顔を見るためでした。話したり、目を合わせたりすることはありませんでしたが、互いに確認はしていたのだと思います。まことが勉強ができなくなったり、徹夜でゲームをするようになっている背景がここにありそうです。
この話でのまことは、トモちゃんに対して特に恋愛感情は持っていないように見え、単にメガネを買う付き添いとしか思っていなかったかもしれません。なので、秘密を打ち明けたという意識も、おそらく無かったでしょう。でも、トモちゃんは、まこととぐっと近づいた感じがしたはずで、見ている自分もあたたかな気持ちになれました。そんな微妙にすれ違った気持ちや、周りのおせっかいも含め、丁寧に表現した傑作でした。