PCから発煙

仕事でPCを使っていたところ、何だか焦げ臭いにおいとともに白煙が立ちこめ、一瞬火事かと思ったらPCから発煙していて、次の瞬間にはPCが落ちていました。
PCを開けてみたら、原因はDVDドライブのSATA電源コネクタでした。


プラス12VのラインがGNDとショートして火を噴いたようです。買ってから5年くらい、ずっと問題なく動いていて、ほこりの積もる場所でもないし、ケーブル側コネクタの不良でしょうか…。ググってみるとSATA電源コネクタからの発火は結構あるようです。焦げたラインとドライブを外して起動したら、元通り起動してほっとしました。
当初は電源ユニットの故障だろうということで、余っている電源ユニットと交換しようとしたのですが、このHPの320W電源(型式:HP-D3201A0)のコネクタは、通常のATX電源とは違うのです。

まず、電源から出ているコネクタが3個だけで、ピンアサインをたどってもATX電源と互換性が全く無いことがわかりました。電源電圧もプラスマイナス12Vだけで、5Vや3.3Vの供給が無く、マザーボード上で12Vから変換しているようです。SATAケーブル焼損に気づくまで、このあたりの調査に約半日を費やしたのですが(^^;、今回はこれが原因でなくて助かりました。
死んだSATA電源ケーブルマザーボードと接続する特殊なものなのですが、入手が面倒なので、最近めったに使わないDVDドライブはもうUSB外付けにしようかと。
メーカ製のPCは何だかいろいろ難しいです。
7/18追記
コネクタを分解してみました。


プラス12Vのピン13〜15が本来はΨ型になっているはずですが、ピン12のGNDとショートして溶けています。焼けてボロボロになったプラスチックを取り除いた部分が、円い穴になっています。プラス12Vのケーブル側から、多量の緑色の物質があふれ出てきていて、銅の腐食物ではないかと思われます。りんすさんの読みが的中です。電極間にはプラスチックのセパレータが入っていて、短絡防止構造になっているのですが、腐食物が水分と反応して、銅イオンになってすきまを流れたような気がします。他の端子は生きているので、材質が悪いわけではなさそうで、作業員の汗が落ちたとかでしょうか??
10/21追記
他のケーブル発火リコール情報を見ていたところ、樹脂の難燃剤が原因という説明があり、調べてみるとコネクタの樹脂を難燃化するために配合された材料(赤リン)による副作用とのことです。製評機構(NITE)で詳しい説明を見つけました。
プラスチックの難燃化手法と難燃剤によるトラブル事例について
発煙箇所周辺が湿った感じで緑青まみれになっているので、同じような、あるいは全く同じ原料によるものかもしれません。水分が悪いとのことですが、ずっとオフィスで使用していたので、そんな湿度の高い環境ではなかったのですが。材料自体が悪いとなると、同様の事故は時間が経つと高い確度で発生することになりそうです。
自分のPCは、残ったもう1本のSATA電源コネクタを別のコネクタに交換済みです。HPの特殊仕様ケーブルのため同等品が入手できないので、ケーブルを切って半田付けでニコイチにしました。