「あずきちゃん」第24話 命名の謎

最近のアニメはあまり親が出てこなかったり、一人暮らしをしている子供も少なくありませんが、「あずきちゃん」にはだいたいのキャラクターの親が登場します。さらに、祖父母が登場する話もいくつかありますが、ジダマのおばあちゃん(画面には一度も登場しませんが)、あずきの祖父、トモちゃんの祖父母だけではないかと思います。

千住に住むあずきの祖父(野山剛造)が泊まりに来ます。元刑事ということで、だいずやケンちゃんは夢中になり、弟子入りします。問題は、祖父があずきの交換日記を発見して、中を見てしまったことでした。頑固一徹な祖父は、孫が男とつきあっていると知り、激怒します。あずき母は、祖父をなだめるため、「勇之助」は「ボクっ娘」な女の子だとウソを言います。

ジダマが一時「勇之助」になりすますことに成功しますが、結局、元刑事は32年もかけずに真実にたどり着きます。それに、自分が名付けた「あずさ」を「あずき」にされてしまったのも怒りの一因でした。(しかし、弟に「だいず」と名付けたのもこの祖父だったのでしょうか?)

さらに、ジダマが、ジダマのおばあちゃんと仲良くさせて、矛先をずらそうとしますが、頑固者同士はうまくいくはずがありません。あずきやあずき母も困った顔が多く、深刻さが際立たない金子作監回でよかったかもしれません。しかし、あずき父は長年の経験により親に100%従う処世術を身につけているようで、何食わぬ顔です(笑)。

最後は、亡くなったおばあちゃんが、天国から祖父の暴走を抑えてくれました。だいたい、芸術家などの頑固でややこしい人の隣には、人格者がいるものですが、そういう人の苦労はあまり想像したくないものです。
親や祖父母というのはだいたい「うざい」ものであって、ある意味無条件の優位性を武器に押しつける「パワハラ」のようなものです。そんなことを言うと教育は成り立たないですが、子供の立場だとどうしてもそう感じてしまいます。年をとってくると、感じ方も違ってきますね。この第24話はちょっと剛造やり過ぎの感があり、最後でもお互いに納得できてないと思いますが、第57話のキンギョの浴衣の話を待つことにしましょう。