「あずきちゃん」第10話 まよいマイマイと再放送の魔法

キテレツ大百科」第260話「コロ助のペット!ひらがなのかおる!?」(1994年6月5日放送)
雨が降り続く中、八百八から配達されたホウレンソウに、小さなカタツムリが付いていました。コロ助は喜んでカタツムリをペットにし、いったんは「デンノスケ」と名付けますが、カタツムリは雌雄同体であるとキテレツに教えられ、男でも女でもいい名前ということで、「かおる」に改名されます。しかし、かおるは行方不明になり、まよいマイマイ化します。コロ助はかおるを探すために如意光を使い、…(以下略)

何の偶然のいたずらか、この話が先週5月27日、東京MXで再放送されました。脚本はもちろん、雪室さんです。1年を隔てて書かれた「あずきちゃん」には、どのような影響があるでしょうか?

あずきちゃん」第10話
だいずがカタツムリを拾ってきて、「ゆうのすけ」と名付けて飼い始めました。名前はまことに付けてもらったのですが、まことに言わせれば「まことやケンじゃカタツムリらしくない」ということです。やはり、雪室さん的にカタツムリは「デンノスケ」であり、そこが勇之助と結びついたのではないでしょうか。1年前に書いた脚本は、おそらく記憶に残っていたと思います。

さて、カタツムリはやはり行方不明になってしまいます。ほとんど動かないようでいて、ちょっと目を離すといなくなってしまうカタツムリは、「まよいマイマイ」になる宿命をかかえているようです。そして、それと並行して、勇之助の飼っている犬、ユイも行方不明になってしまいます。この二つの行方不明事件は、しかし、あずき以外にはほとんど接点が無いのです。ほとんど関係しない二つのストーリーが並行して進んでいることは、なぜか見ていると不思議に感じられません。ちょっと変わった脚本だと思います。

本筋とは関係ないのですが、左はレンタルビデオ店眼鏡っ娘店員さん。2度目の登場です。右は放送後にたくさん電話がかかってきたという、阿佐ヶ谷時代のマッドハウスの電話番号です。DVD-BOXのブックレットに、小島監督が思い出話として書いていました。