「あずきちゃん」第14話 プレ交換日記

かなり好きな話です。七夕飾りなんて子供っぽいとイヤがっていたあずきですが、たまに見た星空の美しさに、ついつい本気の願い事を書いてしまいます。星空の背景が何度も出てきて、作画は都会での美しい星空として適切なものと思いますが、実際の星座に全く対応していなかったのはちょっと残念でした。それにしても、何回も出てくる星空を、いちいち使い回さず書いています。

発端は、だいずがあずきの部屋に七夕飾りを付けてしまったことで、たしかにだいずの言うように夏の天の川は南向きでないとよく見えませんが、現実の東京ではどちらを向いても(明るくて)天の川は見えないでしょう。この七夕飾りが行方不明になり、他人には見せられない短冊を書いてしまったあずきは、気が気ではありません。「だいずの」七夕飾りが無くなったと聞いて、代わりを作ってあげようとする、優しいケンちゃんは、かおるちゃんに短冊を作ってもらいます。

ケンの「ねしょんべんをしませんように」は、だいずのことを考えた短冊だったのですが、かおるちゃんは完全に誤解してしまいます。かおるちゃんと同じように誤解している人も多いのではないでしょうか。
何やかんやで七夕飾りは元に戻り、ケンや勇之助も七夕を飾ることになるのでした。

「七夕飾りは子供っぽい」と本当の子供は思うなんて、大人になるとなかなか思い出せないことだったりします。自分も子供の頃は天文オタクだったので、ただの荒唐無稽で非科学的な伝説だよとバカにしていましたが、今では「腰が早く治りますように」と書いてしまいそうです…。
この第14話は「七夕」を扱った季節もので、アニメオリジナルの内容なわけですが、原作との対比を気にして見てみると、発想の原点は「短冊」を使った「交換日記」なのではないかといういう気がします。短冊を通してお互いの気持ちを知った二人は、いよいよ次回、本物の交換日記を始めることになります。