「あずきちゃん」第61話 中の人の話

少し前の「おぎやはぎの愛車遍歴」で、ゲストの方がAMGのことを「アーマーゲー」と言っているのがそのまま放送されてしまっていました。AMGはドイツの改造車メーカ(?)で、昔誰かが現地読みのつもりで「アーマーゲー」(正しくはアーエムゲー)と言った誤読が日本中に広まってしまい、今でもそう信じている人が結構いるらしいです。そのゲストの方、後で誰かに間違いを指摘されたとしたら、「何で収録の時におぎやはぎは修正して撮り直してくれなかったんだ」「おなかの中でせせら笑ってたんじゃないか」と怒っているのではないかと、他人事ながら気になってしまいました。
この第61話はしかし、アーマーゲーではなく、ヨーコちゃんが劇団にスカウトされる話なのでした。ヨーコちゃんは劇団「夢風船」に子役としてスカウトされ、みんなに自慢したり、練習のために学校を遅刻早退したり、芸能人気取りの状態です。「夢風船」は幼児向けのぬいぐるみ劇で有名という設定ですが、ヨーコちゃんだけはよく知らなかったらしく、素顔で出演すると信じていました。

ヨーコちゃん用のぬいぐるみ製作が遅れていたことも一因ですが、きっとヨーコちゃんは「がんばれロボコン」の再放送でも見ていて、自分がロビンちゃん状態であることを想像したのではないでしょうか。(古い…)
「夢風船」のモデルは「劇団飛行船」だと思います。今はプリキュアとかやってるんですね…。最近は「着ぐるみ」と言うことが多いですが、セリフに出てくる「ぬいぐるみ」「マスク」は正しい用語だということもわかりました。
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真実が明らかになる時が来ます。そんなわけで「知ってたのにどうして教えてくれなかったの」「おなかの中でせせら笑ってたわけね」ということになってしまうわけです。

あずきちゃん」の中ではジダマが男子をいじめるくらいで、暴力シーンは非常にレアなのですが、この話では女同士のビンタ応酬があります。しかし、これが不思議に作品に納まって感じられるのは、あずきがヨーコちゃんに抱いているヤキモチ感や、教えてあげなかった罪悪感なんかが並行して丁寧に描かれていたことと、あとは、間に勇之助がからんでないことが大きかったでしょう。また、ビンタ作画は演出の方がかなり困ったと思いますが、派手すぎず、強すぎず、弱すぎず、よい作画だったと思います。

2期に入ってずっとピエロ役だったヨーコちゃんですが、この話では、劇団はやめたと言ってたのに、実はちゃんと練習を続けてぬいぐるみ劇に出演していたことが、後日譚として描かれています。ようやくヨーコちゃんが本領発揮してきました。
あと、すっかり忘れていましたが、この話の前半はトモちゃんのデートの話なんですよね。トモちゃんの服は、第25話に続き、あずきからの借り物です。前半と後半の話に原宿以外の接点はあるのかと言われると無いような気もしますが、一見簡単そうな話なのに、よく見るといろいろな要素が詰まっている「あずきちゃん」なのでした。

それから、第60話をスキップしてしまいましたが、服がお気に入りなので1枚だけ。「MADKIDS AZ」というTシャツはぜひキャラクター商品にしてほしかったです。アリゾナ州に行ったときに「AZ」と入ったお土産も探したんですが、あんまりいいのはなかったです。自分で作れということですかね。