「あずきちゃん」第72話 小学生の乱入

演出:片渕須直作画監督芦野芳晴という、期に一度の豪華スタッフですが、特に激しく動かすようなタイプでもなく、レイアウトや作画の良さをじっくりかみしめる回です。

このあずきの、いかにも小学生というだらしない格好は、おそらく片渕さんの趣味。そして、電話の相手方はというと、妖しい人妻に迫られている雰囲気です。
今回、あずきは大学祭の模擬店、勇之助は模擬テストとすれ違いが続きます。黒幕はヨーコちゃん。しかし、このパターンもそろそろ飽きてきた感じはぬぐえなく、この話でもサブキャラが楽しくしているのが目立ち、そろそろ3期は近いな〜という雰囲気を感じる展開になっています。

いつも数字に気を取られて気がつきませんでしたが、問題集の右上に「キャー ゆーのすけくん」といういたずら書きが。今も帯分数って習っているんでしょうか。帯分数は数学的には「整数と分数の和」ですが、表記上「整数と分数の積」と区別がつきにくいので、実社会で使っているところを見たことがありません。
シャーロック・ホームズの「まだらのひも」は、宮崎駿監督と「名探偵ホームズ」もやっていた片渕さんの趣味でしょう。あずきは推理ものとか苦手そうなイメージです。

今回は少しよそ行きな服装のあずきですが、珍しいのは髪飾りがさくらんぼみたいなやつ(名称不詳)になっていることです。しかし、一部作画ミスが…。

そして、大学祭と模擬テストの両方で大量のモブキャラが必要で、キャラデザ芦野さんお疲れ様回でした。眼鏡っ子は22話みのりちゃん(4年生)の流用と思われますが、今回セリフはありません。

難しいテストのおかげで、満塁軒メニューの貴重な資料が! 小学生でも入れる低料金のお店とはいえ、自分が小学生のときは数10円のお菓子しか買ったことがなかったような。


クライマックスに勇之助が間に合い…というのがいつもの展開なのですが、今回は大学祭では会えないままでした。そのせいもあり、メインの役どころである、あずき、勇之助、ヨーコちゃんよりも、正直、まことくんやケンちゃんが楽しそうにしていたのが心に残る話でした。