「あずきちゃん」第81話 困った助っ人×3

すごく久しぶりに見たかもしれないこの回は、勇之助くんが主人公です。

勇之助がサッカーで中学生と交錯して、二人とも負傷してしまいます。珍しく怒った勇之助なども見れますが、基本的に勇之助も相手の中学生(島崎)もストレートな性格なので、それだけでは話が面白くありません。
というわけで、屈折した助っ人導入。

  1. 中学生のチームメイト、小山(いつも補欠)
  2. ヨーコちゃん(愛情過多)
  3. まこと(怖がり+ウソ常習)

この3人が話をややこしくしてしまうのが、この話の肝ですね。しかし、助っ人を1枚や2枚では飽きたらず、3枚も入れてしまうのが雪室さんらしいと言いましょうか。
また、この話はストーリーもいつもとちょっと変わっていますが、絵コンテ・演出も片渕さんが担当し、いつもの「あずきちゃん」よりは少し立体的な印象があります。

開始早々から、地面を動かす作画が登場して驚きます。人物3コマ、道路両脇4コマで動いていて、背景もチルトしています。「ヤマノススメ」1期EDの似たようなのを思い出してしまいますが、デジタル一切無しでやっているので結構大変そうな?



あとは、いつもながら、ズームイン、ズームアウト、俯瞰、あおり、フレームイン、遠近感などカメラワークが凝っているのも楽しいです。
こんがらがってしまった話は最後にうまくまとまりますが、ここで「責任を取って丸刈り」のスパイスが効いているのがいいですね。



突然の危険襲来を察知したヨーコちゃんが逃亡するこのカット、表情の変化といい、危険エリアを脱出して早足から普通の歩きに戻る動きといい、ヨーコちゃんらしくて最高です。片渕さんは最近の監督作では、動きの一つ一つに感情や性格まで表現されているかのようですばらしいのですが、その一端をここに見る気がします。