「あずきちゃん」第32話 行ってはいけない場所

これはちょっと変わった話。
主人公が誰ということが定まらなく、あずき・勇之助、トモちゃん・まことに加えて、ジダマやケンちゃんがそれぞれの立場で動きます。さらに多胡先生がからむという、今までにない話になっています。ストーリーも少しサスペンス調です。

珍しく多胡先生がこわい顔で怒っています。しかし、あずきと勇之助には身に覚えがありません。

犯人は、なんとトモちゃんとまことでした。

なんでも、遠い緑町のゲーセンで遊んでいたところを、婦人警官らしき人に注意され、ついついあずきと勇之助の名前を騙ってしまったのです。とっさにウソが出てくるまことは、犯罪者予備軍ですね。トモちゃんの厳しい親が言うように、つきあってはいけない相手なのかもしれないし、逆にトモちゃんのようなしっかりした人が近くにいてあげないとという言い方も?
多胡先生、トモちゃん、ジダマは「ゲームセンター」と言っていますが、勇之助は「ゲーセン」です。「ゲーセン」と省略するようになったのはいつ頃なんでしょうか。自分が「ゲームセンター」に行ってた頃は、誰もそんな言い方していませんでした。ギャラガとか全盛の太古ですが…。

犯人はすぐにわかってしまったので、まこと深しが始まります。演出の高村彰さんは、動きの間にちょっと変わった絵を入れていて、コマ送りで見ると楽しいです。そして舞台は満塁軒に移りますが、満塁軒の裏口が出てくるのは珍しいです。


ここからストーリーは斜め上に進行していき、何だか珍しいシーンが多くなります。多胡先生の側のストーリーが隠されているため、多胡先生の態度の豹変も、最初に見るとあれっと思いますね。
最後は、ちゃんとNHKの受信料を払っている多胡先生の家で謎が解けます。やっぱりちょっと変わった話でしたが、各人各様の活躍で、久々に見て面白かったです。
しかし、ゲーセンに行く話はこれまでにも何回か出てきて、特に禁止されているようには思えなかったんですが、今回だけ問題視されているのは隣の学区まで行ったからでしょうか? 小学生のルールなんて、もう全然わからないや。大人のルールは「ギニアシエラレオネリベリアには行ってはいけない」くらいです。